国内の映画ファンにとって、公開日や映像美と同等以上に熱い関心を集めているのが日本語吹き替え声優のキャスティングです。日本における『リロ&スティッチ』のアイコンといえば、アニメ版から東京ディズニーリゾートのアトラクション、各種スピンオフ作品に至るまで、スティッチの声を四半世紀にわたって演じ続けてきた声優界の至宝・山寺宏一の存在抜きには語れません。
情報解禁前のSNSや知恵袋等のコミュニティでは、「スティッチの声が山寺さん以外になるなら見に行かない」「実写版でも絶対に続投してほしい」といった切実な声が数多く投稿されていました。本国アメリカで原案者のクリス・サンダースが続投した経緯を鑑みても、日本版におけるスティッチの声が山寺宏一以外に考えられないというファンの思いは極めて自然な潮流です。
また、リロ役の吹き替えに関しても、原語版のマイア・ケアロハが持つ素朴で力強い感情表現に寄り添う、実力派の子役声優が慎重に起用されています。かつてアニメ版で山下夏生が演じた「少しハスキーで情緒豊かな少女の声」のイメージを損なわず、実写の人間味を補強するキャスティング戦略が採られています。