単なる癖や骨格の問題にとどまらず、まぶたの疾患が関与している事例も少なくありません。その筆頭が目つきが悪い病気の可能性として広く知られる「眼瞼下垂(がんけんかすい)」です。上まぶたを引き上げる「上眼瞼挙筋」やその腱膜が緩み、十分にまぶたが持ち上がらなくなる状態で、黒目の上半分が隠れることで眠たげ、あるいは睨みつけるような目つきになります。
近年では、ハードコンタクトレンズの長期装用や、花粉症・アトピーによる頻繁な目の擦りすぎによって、20代から30代の若年層でも腱膜性眼瞼下垂を発症するケースが報告されています。自身やまわりの状態を正確に把握するため、まずは以下の眼瞼下垂のセルフチェックを試してみてください。
【眼瞼下垂の簡易セルフチェック手順】
1. 鏡の正面に立ち、軽く目を閉じる。
2. 両手の人差し指で、それぞれの眉毛の上をしっかりと押さえ、眉が動かないよう固定する。
3. 眉毛を押さえた状態のまま、目だけを自然に大きく開ける。
指で押さえているにもかかわらず目が十分に開かない場合や、おでこの筋肉(前頭筋)を使わないと視界が狭いと感じる場合は、眼瞼下垂が進行しているサインです。この状態を放置すると、視界を確保しようとおでこにシワが寄り、常に険しい表情を作ることになります。
なお、急激に目つきが鋭くなった、あるいは眼球が前方に突き出てきたような感覚がある場合は、バセドウ病に代表される甲状腺機能亢進症や重症筋無力症などの内科的疾患が潜んでいるケースもあります。外見の違和感だけでなく体調の変化がある場合は、自己判断を避けて専門医の受診を検討してください。