文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」および各種栄養分析データに基づくと、いわし(生・可食部100gあたり)はエネルギー約156kcal、タンパク質19.2g、脂質9.2g、糖質0.1gと、極めて高タンパク・低糖質な食材です。さらに、現代人に不足しがちなオメガ3系高度不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)が約780mg、DHA(ドコサヘキサエン酸)が約870mgも含まれています。
蒲焼き調理にした場合、タレに含まれる砂糖やみりん、まぶし粉の影響により、1人前(いわし中2尾・約120g仕上がり)あたりの数値はカロリー約280〜320kcal、糖質約12〜16g程度に上昇します。しかし、うなぎの蒲焼き(1人前あたり約450〜550kcal、糖質約25g)と比較するとカロリーは約6割、糖質は約半分に抑えられ、日常的な健康維持食として極めて優秀です。
一方、市販の「いわし蒲焼き缶詰」(固形量約70〜100g)は、骨まで丸ごと高圧加熱調理されているため、カルシウム含有量は生魚調理の約3〜4倍に達します。ただし、缶詰のタレは保存性と嗜好性を高めるために糖分・塩分が高めに設計されているケースが多く、1缶あたりの糖質が15〜20gに達することも珍しくありません。自炊による蒲焼きは甘さや塩分を自在に調整できるため、生活習慣病予防や糖質制限を意識する層にとっては生魚からの調理が勝ります。