チケット購入時に誰もが突き当たる最大の疑問が、「アリーナ席と2階スタンド席では、具体的にどちらが快適で臨場感があるのか」という点です。両者の視界には、単なる距離の長短にとどまらない構造上の決定的な違いが存在します。
まず大田区総合体育館のアリーナ席ですが、フロアレベルで展開されるため、選手やアーティストと同じ空間を共有しているという圧倒的な没入感を味わえます。特に最前列から4列目付近までは、格闘技の打撃音やBリーグのボールが床を叩く低音が直接空気を震わせるため、一度この位置で観戦すると他の会場では物足りなくなるほどの引力があります。ただし、可動席エリアのうち後方列(おおむね7列目以降)は床面に傾斜がついていない平置き配置になるケースが多く、前の座席に座る人の座高や頭部によって中央の視界が遮られる「頭被り問題」が顕在化しやすいという側面を持っています。
対照的に、2階スタンド席は最初から計算された階段状の段差が設けられており、前列の観客の頭部が視界を妨げにくいクリアな視界が約束されています。会場全体がコンパクトなすり鉢状になっているため、2階席の最後列であっても「遠すぎて何が起きているか判別できない」という事態には陥りません。試合全体のフォーメーション展開やリング全体の攻防を俯瞰して鑑賞したい鑑賞眼の肥えたリピーター層からは、「アリーナの後方ブロックを引くくらいなら、2階スタンドの中央寄りを選んだ方が圧倒的にストレスフリーである」という意見が根強く支持されています。