蓬莱山輝夜の原型は、誰もが知る『竹取物語』の主人公・かぐや姫です。しかし、『東方Project』における公式設定(『東方永夜抄』キャラ設定テキストおよび『東方求聞史紀』)では、極めてスリリングかつ独自のSF的解釈が施されています。
かつて月の都で高貴なお姫様として暮らしていた輝夜は、持ち前の好奇心から、月の天才薬師・八意永琳(やごころ えいりん)に命じて、服用した者の穢れを完全に消し去り不老不死にする霊薬「蓬莱の薬」を調合させました。しかし、生と死の概念が存在しない清浄な月の都において、永遠の命を得る行為は「穢れ」そのものを生み出す大罪とみなされます。薬に手を染めた輝夜は処刑を免れず、地上への流刑という形で人間の世界へ落とされました。
地上で人間として生活した輝夜は、数々の貴族からの求婚を「五つの難題」で退けながら刑期を終えます。しかし、月の使者として彼女を迎えに来た八意永琳は、輝夜への贖罪と敬愛から使者たちを皆殺しにし、輝夜と共に逃走。人里離れた幻想郷の奥深く、竹林に「永遠亭(えいえんてい)」を構え、人目を忍んで隠遁生活を送ることとなったのです。