「日本で一番大きい島」という問いに対して、地理学上の学術的定義に厳密に従うならば、揺るぎない答えは本州です。国際条約(国連海洋法条約)において島とは「自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」と規定されており、大陸(オーストラリア大陸以上)以外の陸地はすべて「島」に分類されます。日本列島そのものが四方を海に囲まれた孤立した陸地群である以上、本州も北海道も例外なく島です。
ここで気になるのが、本州と北海道の面積比較です。北の大地として広大なスケール感を誇る北海道ですが、国土地理院が算出する全国都道府県市区町村別面積調の数値を見ると、その差は歴然としています。
本州の面積が約22万7,976㎢であるのに対し、北海道本島は約7万7,984㎢(周辺島嶼部や北方四島を除いた本島単体)にとどまります。本州は北海道の約2.9倍の圧倒的なスケールを有しており、世界規模で見てもグリーンランドやニューギニア島、カリマンタン島などに次ぐ「世界第7位の巨大島」に位置づけられています。
それにもかかわらず「日本一大きい島=本州」という答えに多くの人が違和感を抱くのは、私たちが普段、本州・北海道・四国・九州の主要4島を無意識に「本土(メインランド)」として捉え、それ以外の小さな島々を「島(離島)」と区別して呼称しているからです。疑問を解消するためには、この「本土」という枠組みを外した視点が必要になります。