トリカブトの花言葉が怖い理由とは?「復讐」と「騎士道」の真相

トリカブトの花言葉が怖い理由とは?「復讐」と「騎士道」の真相

トリカブトの花言葉が怖い理由とは?「復讐」と「騎士道」の真相の疑問点について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

冥府の暗闇を漂わせる一方で、トリカブトには「騎士道」「栄光」「武者修行」といった、英雄的で堂々たる花言葉が存在します。恐怖の代名詞とも言える猛毒植物に、なぜこれほど眩しいトリカブト花言葉良い意味が与えられたのでしょうか。その鍵は、花が持つ独特の「物理的形状」にあります。

中世ヨーロッパにおいて、トリカブトの花は「Helmet flower(兜の花)」と呼ばれていました。花びらのように見える上部の萼片(がくへん)が、戦場で騎士が頭部を護るために被る鉄兜のバイザーやバイコーン(二角帽子)の形に驚くほど似ているためです。命を懸けて主君や弱者を守り抜く「誇り高き騎士の兜」を連想させたことから、トリカブト花言葉騎士道という高潔な賛辞が捧げられました。

日本におけるトリカブト名前の由来兜も、まったく同じ観察眼に基づいています。古来、雅楽を演奏する楽人が頭に被る冠「鳥甲(とりかぶと)」、あるいは武士が戦陣で着用した甲冑の兜に花の姿が酷似していることから「鳥兜」と名付けられました。東西を問わず、人々はこの植物の立ち姿に「防衛のための武具」「戦士の誇り」を見出していたことが分かります。

「近づく者を死に至らしめる毒」という絶対的な防壁と、「頭部を防御する強固な兜」という外見の一致。このふたつが交差した結果、トリカブトは「不用意に近付けば命を落とすが、正しく敬意を払えば気高い騎士の象徴となる」という、極めて奥深い文化的両義性を獲得することになったのです。

山田 真由
著者

山田 真由

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