本作の説得力を決定づけたのは、主要キャスト陣が放った鬼気迫る演技力でした。放送から長い年月を経て、出演者たちはそれぞれどのような足跡を辿り、現在どのような活動を続けているのでしょうか。
当時13歳だった志田未来は、前年に出演した日本テレビ系ドラマ『女王の教室』で高い評価を得ていましたが、連続ドラマ初主演となった本作でその才能を完全に開花させました。過酷なバッシングや陣痛に耐えるシーンで見せた鬼気迫る表情は、スタッフや共演者を圧倒したと当時の制作現場でも語られています。現在30代となった志田未来は、実生活での結婚を経て人間的な深みを増し、ドラマや映画で等身大の母親役や芯の通ったキャリア女性を自然体で演じ分けられる屈指の演技派として評価を確立しています。
そして、未希の相手役・桐野智志を務めた三浦春馬の存在感は、本作を語る上で欠かせません。母親の過剰な期待に押しつぶされそうになりながら、父親になる恐怖と未希への愛情の間で引き裂かれる少年の痛々しい心情を、当時わずか16歳とは思えない眼差しで表現しました。14才の母 三浦春馬の繊細な佇まいは全国の視聴者に鮮烈な印象を残し、その後のトップスターへと駆け上がる決定的な跳躍台となりました。彼の遺した作品群のなかでも、本作で見せた純真な輝きは、今もなお多くの人々の心の中で生き続けています。