なぜ食パンの中に美しい富士山を描き出せるのか。その秘密は、二色の生地を複雑に交差させる緻密な層構造にある。山肌を表現する青色の生地には、山梨特産の山ブドウジュースや天然由来の着色成分が用いられ、爽やかな風味と鮮やかな色合いを両立。頂を覆う白雪部分にはプレーンなミルクリッチ生地が合わさっている。
金型に生地を敷き詰める際、ミリ単位のズレが断面のシルエットを大きく左右する。焼き上がりの膨らみまで計算し尽くされた焼成プロセスによって、どこを切っても寸分違わぬ美しい山型が現れるのだ。一切れごとに表情を変える雲の切れ間のようなグラデーションは、まさに職人技の賜物と言える。