1990年代に解体が決定した際、その廃墟的かつ有機的な美しさに魅了された芸術家たちが大挙して現地を訪れた。中でも日本の写真家である宮本隆司は、解体直前の城砦内部へと足を踏み入れ、静寂と熱気が同居する内部空間をカメラに収めた。彼の作品群は国際的に高く評価され、崩壊しゆく奇観を歴史に刻むこととなった。
無数の配線、濡れたコンクリート壁、ネオンサインの残骸。この混沌とした視覚美は、のちのポップカルチャーに多大な影響を与える。数々のSF映画やゲームが描くサイバーパンクの世界観は、間違いなくこの巨大な高層スラムからインスピレーションを得ている。現実を超えたディストピア的景観は、カルチャーのアイコンとして今も世界中で愛され続けている。