万が一発症した場合の治療アプローチも劇的な変容を見せている。かつては長期間の入院と強力な抗凝固薬による出血リスクとの戦いが常であったが、現在の臨床現場では患者の身体的負担を最小限に抑える「低侵襲治療」が主役となった。
カテーテルを用いた先端技術では、超音波で血栓を砕きながら直接吸引・除去するデバイスが普及。血管への損傷を抑えつつ、わずか数十分で閉塞を解除することが可能となった。また、副作用である出血リスクを極限まで抑えた次世代の選択的抗凝固薬も臨床使用が進み、患者のQOL(生活の質)を維持したままの再発防止治療が標準化しつつある。