「年収500万円の手取り額や生活水準は?『勝ち組』と思われがちですが、実際の手取りや税金の負担に驚きの声も。独身・既婚別のリアルな家計状況や割合、知っておくべき決定的な現実とは?」という疑問に対し、取材現場から導き出される率直な答えは「属性と住環境によって天国と地獄が分かれるボーダーライン」です。
給与所得者全体の平均年収(約460万円前後)を上回っている点だけを捉えれば、世間一般の物差しでは「勝ち組」と称されることもあります。婚活市場においても「男性への希望年収500万円以上」が長年ボリュームゾーンとして設定されてきました。しかし、2020年代半ばから続く原材料費やエネルギー価格の高騰、食料品の値上げラッシュは、この「500万円層」の購買力を容赦なく削り取っています。
大手シンクタンクのエコノミストは次のように指摘します。「過去10年間で名目給与が緩やかに上昇した層であっても、社会保険料率の段階的な引き上げとインフレの複合要因により、実質的な可処分所得はほぼ横ばいか目減りしています。特に都心部で生活する場合、年収500万円はもはや『何不自由ない中流』ではなく、『無駄遣いを削ってようやく平均的暮らしを維持できる防衛ライン』にシフトしました」。統計上の上位3割という記号と、日々のレジで感じる生活実感との著しい乖離こそが、当事者たちの不満の根底にあります。