ガンダムZz『アニメじゃない』歌詞の真相|秋元康の意図と現在の評価

ガンダムZz『アニメじゃない』歌詞の真相|秋元康の意図と現在の評価

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この前代未聞のオープニング曲が採用された背景には、総監督である富野由悠季が直面していた制作現場の構造転換がありました。前作『機動戦士Ζガンダム』は、主人公カミーユ・ビダンが精神崩壊を迎えるという、徹底して陰鬱かつ重厚な結末を迎えました。当時のアニメ誌のインタビューや関係者の回顧録によれば、富野監督自身も極限の精神的疲労の中にあり、次回作となる『機動戦士ガンダムZZ』では「閉塞した空気を一新し、もう一度子どもたちに活力と笑顔を取り戻させたい」という明確な方針を打ち出していました。

そこで誕生した主人公が、シャングリラの廃品回収業者として逞しく生きる少年、ジュドー・アーシタでした。義務感や大人の都合で戦場に駆り出された過去の主人公たちとは異なり、ジュドーは生きるためのバイタリティに溢れ、理不尽な大人に対して堂々と反旗を翻します。

サンライズやレコード会社がテーマソングの制作陣として白羽の矢を立てたのが、歌謡界やシティポップで破竹の快進撃を続けていた作曲家・芹澤廣明と作詞家・秋元康、そして編曲の鷺巣詩郎という超一流の布陣でした。あえて従来の重厚なアニメソングの文法を解体し、ブラスセクションとディスコビートが炸裂するファンキーなポップスをぶつけること。それこそが、富野由悠季が目指した「生命力に満ちた新しいガンダム」の号砲だったのです。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。