フィギュアスケートをグローバルなポップカルチャーへと押し上げた存在として、久保ミツロウ氏と山本沙代氏が生み出した『ユーリ!!! on ICE』の功績は計り知れない。制作を務めた株式会社MAPPAによる驚異的な作画クオリティと、振付師の宮本賢二氏による本格的なプログラム構成は、世界中のアニメファンと本物のスケートファンの双方を唸らせた。
漫画家・久保ミツロウ氏が紡ぎ出したのは、自己否定に苛まれるスケーター・勝生勇利が、リビングレジェンドであるヴィクトル・ニキフォロフとの出会いを通じて「愛」と「表現」を獲得していく魂の遍歴である。現在もNetflixなどの主要プラットフォームで世界配信され続けており、国境やジェンダーの壁を軽やかに飛び越えたその美学は、今なお後続のクリエイターたちに決定的な影響を与え続けている。