オウムの飼育で最も驚かれるのが、長期にわたる「ランニングコスト」の総額です。オウムの寿命は40年から長い個体では70年を超え、人間の1世代分に匹敵する歳月を共にします。
日常の消費コストとしてまず挙がるのが毎月の餌代です。栄養バランスに優れた大型鳥用プレミアムペレットを主食とし、副食としてシード、オーガニックナッツ、新鮮な無農薬野菜や果物を与えると、月額で約6,000円〜15,000円がかかります。
さらに見落とされがちなのが24時間管理の光熱費です。オウムは熱帯・亜熱帯地域原産の種が多く、日本の冬の寒さや夏の猛暑に耐えられません。年間を通じて室温を22〜26℃前後に保つためエアコンと保温器具を常時稼働させる必要があり、鳥専用の電気代増加分だけで月平均5,000円〜10,000円が上乗せされます。
加えて、エキゾチックアニマル専門医による定期健診や、加齢に伴う慢性疾患(肝疾患、動脈硬化、関節炎など)の治療費、嘴や爪の定期的なトリミング費用も発生します。万が一の手術や入院となれば、1回で10万〜30万円以上の突発的支出も珍しくありません。
月間維持費を控えめに平均2万円と試算した場合でも、年間で約24万円、50年間の飼育期間では維持費だけで約1,200万円に達します。初期費用や医療予備費を含めると、生涯で1,500万円以上の資産を投じる覚悟が求められます。