現在の躍進の立役者として、イタリア人指揮官の存在を外すことはできません。かつてセリエAやラ・リーガで手腕を振るい、トルコ国内クラブでの指揮経験も持つサッカートルコ代表のモンテッラ監督は、就任直後から徹底した意識改革を進めました。
サッカートルコ代表のフォーメーション戦術のベースとなるのは、可変型の「4-2-3-1」および「3-4-2-1」です。モンテッラ監督が課したのは、ボール非保持時のコンパクトなブロック形成と、ボール奪取からわずか数秒で相手ゴール前に到達する電光石火のトランジションです。
記者会見の場でモンテッラ監督は「トルコの選手たちには並外れたパッションがある。私の仕事は、その炎に適切な戦術という名の風を送り、秩序正しく燃え上がらせることだ」と語っています。かつてのトルコ代表に見られた無秩序な攻め急ぎを排し、チャルハノールがボランチの位置から長短のパスでゲームの呼吸をコントロール。その前でギュレルとユルドゥズが自由にレーンを変えながら、相手守備陣のギャップを破壊するシステムを構築しました。
特筆すべきは、専任の絶対的CFを置かない「流動的な前線」の機能美です。ギュレルやユルドゥズが内側へ絞ることで生まれた大外のスペースへ、カディオグルやメルト・ミュルドゥルといった両サイドバックが猛烈な勢いでオーバーラップを仕掛けます。この立体的なアタックは、現代欧州サッカーの最先端を行くコレクティブな構造です。