ネットショッピングにおいて広く蔓延している最大の誤解が、「フリーサイズ(F / FREE)と書かれていれば誰の頭にもフィットする」という思い込みです。
アパレル業界における「フリーサイズ」表記の実態は、「誰にでも合う万能サイズ」という意味ではなく、「1つのサイズしか製造・展開していない(単一規格)」というメーカー側の生産都合を表す記号に過ぎません。一般的なアパレルブランドのレディース・フリーは内寸約57.5cm、メンズ・フリーは約58.5cm前後に固定して作られており、伸縮性のあるニット素材を除いて、頭の小さい人やハチ張り体型の人にはフィットしない設計となっています。
もう一つの見落としがちな盲点が、素材特性による経年変化と収縮です。天然繊維であるコットン(綿)やウール(羊毛)のハットやキャップは、着用時の汗や湿気、自宅での水洗い乾燥によって1〜2%ほど内寸が縮む性質を持っています。購入当初に「指1本入らないギリギリのジャストサイズ」を選んでしまうと、数回着用して汗を吸った段階で収縮が起き、取り返しのつかない窮屈さに苛まれることになります。