京都を訪れたなら誰もが一度は憧れるのが、鴨川を眺めながら過ごすカフェタイムです。しかし、現地取材を敢行して見えてきたのは、過熱する観光需要による厳しい現実でした。
週末の13時から16時にかけて、四条大橋周辺や木屋町通沿いに位置するリバービューカフェの多くは、店頭に長蛇の列が形成されます。特にテラス席や窓側席を希望する場合、整理券を受け取ってから入店まで80分〜120分を要することも珍しくありません。せっかく穏やかな川の流れを眺めに来たはずが、背後で待つ大勢の視線を感じながら慌ただしくコーヒーを流し込むことになりかねないのです。
そこで活用したいのが、地元京都人が実践している「エリアのずらし」と「垂直方向の探索」です。四条通の華やかなアーケードから北へ数分、新京極通と河原町通に挟まれた「裏寺町通」や、寺町通からさらに西へ入った「御幸町通」「麩屋町通」には、雑居ビルの2階や町家の奥深くにひっそりと佇む河原町 おしゃれカフェ 隠れ家が多数息づいています。
例えば、外階段を上がった先にある築数十年のビルの一室をリノベーションしたカフェでは、控えめな間接照明のなかで自家焙煎の深煎りネルドリップコーヒーが供されています。看板が小さく一見客が素通りしてしまうため、週末の昼下がりであっても席に余裕があるケースが少なくありません。水辺の景色に固執するのではなく、京都特有の路地(うなぎの寝床)がもたらす奥行きある静けさを選ぶことこそが、賢いカフェ巡りの秘訣です。