歴史の教科書に燦然と輝く英雄の末裔たちは、普段どのような生業を選んでいるのでしょうか。西郷隆盛の子孫たちの職業を調査すると、世襲の政治家や旧華族の枠組みにとらわれない、極めて自立したプロフェッショナルの姿が浮かび上がります。
前述の陶芸家・西郷隆文氏のように、鹿児島の伝統産業の最前線で土と炎に向き合う職人もいれば、大手民間企業で管理職を務めるビジネスパーソン、教育現場で教鞭を執る教育者、国際金融に従事する専門職など、各分野の第一線で活躍しています。
一族に共通して見られるのは、偉大な祖先の名声に甘んじることなく、個々人の実力で自立したキャリアを築いている点です。「西郷」という重みある看板を誇りに思いつつも、それぞれの持ち場で社会を支える誠実な姿勢は、隆盛が重んじた実直な生き方そのものといえます。