ショットガンとは、ショットグラスに強い蒸留酒と炭酸飲料を注ぎ、上面を手で塞いで台座に叩きつけることで炭酸を急激に気化させ、発泡している間に一気にあおるカクテルスタイルの総称です。猟銃の散弾(ショットガン)に撃たれたような瞬発的な衝撃が身体を突き抜けることから、その名が付けられました。
最もスタンダードな組み合わせは、メキシコ原産の蒸留酒であるテキーラをベースにしたテキーラ・ショットガンです。基本の作り方はシンプルですが、配合割合によって味わいと炭酸の立ち上がりが大きく変化します。
- 基本の黄金比レシピ:テキーラ 15ml + ジンジャーエール 15ml(比率 1:1)
- 甘口アレンジ:テキーラ + トニックウォーター(柑橘のほろ苦さが加わり飲みやすい仕上がり)
- ドライアレンジ:テキーラ + プレーン強炭酸水(余計な甘みがなくキレが際立つ構成)
ジンジャーエールで割る場合、炭酸の刺激とジンジャーエールの糖分・スパイシーさがテキーラ独特のアルコール臭を覆い隠すため、非常に口当たりが良くなります。ここで多くの人が勘違いするのがアルコール度数の計算です。
一般的なテキーラのアルコール度数は40度前後です。これを炭酸飲料と1:1の割合で割るため、ショットグラスの中身自体の度数は約20度前後へと低下します。日本酒(約15度)やワイン(約12〜14度)よりも少し高い程度であり、原酒をストレートで煽るより低いはずです。それにもかかわらず、なぜショットガンは「悪酔い必須の危険な酒」として恐れられているのでしょうか。その理由は、度数そのものではなく摂取時の特殊な物理現象にあります。
なお、ショットガンのカクテル言葉は「決闘」や「一目惚れ」。刹那的な情熱や激しさを象徴する言葉があてがわれており、その激しい飲み方を物語っています。