ドラマ内で描かれた恋愛シーンは、若林正恭のエッセイ集『社会人大学人見知り学部 卒業見込』や『ナナメの夕暮れ』、さらにはラジオでの独白と照らし合わせても、驚くほど忠実に実話をトレースしています。
当時の若林は、風呂なし・トイレ共同の月数万円のアパートに暮らし、牛丼チェーンの並盛すら贅沢だった時代です。実在の元カノは、そんな若林を責めることなく、ファミレスでの食事代をさりげなく支払ったり、部屋の掃除や差し入れをしたりと献身的に支えていました。
ドラマの恋愛シーンで象徴的だった「自転車の二人乗り」や「深夜のファミレスで延々とネタ帳を見せる場面」は、実際の若林の手記にも頻繁に登場する光景です。しかし、この献身こそが、当時の若林にとっては「甲斐性のない自分を突きつけられる刃」として心に突き刺さっていたと、後に本人が明かしています。