岡崎は歴史の街だ。江戸幕府を開いた徳川家康の生誕地として、街の至る所に三つ葉葵の紋所が息づく。NHK大河ドラマ『どうする家康』の放送以降、歴史ファンによる周遊熱は衰えるどころか、新東名を経由した新たなツーリズムとして確実に定着した。
だが、現在の岡崎に若年層を爆発的に呼び込んでいる牽引役は、紛れもなくYouTube界のトップクリエイター「東海オンエア」だ。彼らが発信する地元愛とユーモアに満ちたコンテンツは、岡崎市内を巨大なテーマパークへと変貌させた。サービスエリアの土産物コーナーにもその影響は色濃く反映されており、動画内で登場した名物やメンバーにちなんだスポット目当てに、全国のナンバープレートをつけた車が吸い寄せられている。伝統と現代のデジタルカルチャーが奇妙な調和を保ちながら同居している点こそ、この場所の特異性だ。