日本人の根底にある米への信仰は、日本神話・神道の根幹を成す宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)の時代から脈々と息づいている。五穀豊穣を祈る神社仏閣の儀式は単なる宗教行事にとどまらず、日本人の美意識や共同体の結束を育む核となってきた。
この古来の精神性は、現代のグローバルなフードカルチャーの波と衝突しながらも新たな輝きを放っている。単なる炭水化物としての摂取を超え、自然の恵みに感謝し、素材のポテンシャルを極限まで引き出す調理哲学として再評価されているのだ。一汁一菜の再定義や、米粉を使ったガストロノミーの進化が、舌の肥えた美食家たちを唸らせている。