インターネット上の検索コミュニティやSNSでしばしば激しい議論を巻き起こすのが、「パワーパフガールズの4人目の姉妹は誰なのか?」という問いです。あるユーザーは「紫色で体が大きかったはず」と主張し、別のユーザーは「水色と紫の髪をした褐色肌の少女だ」と反論します。結論から申し上げれば、両者ともに正解であり、異なる時代に生まれた別個の存在です。
まず1人目は、旧作クラシックシリーズの第39話(シーズン2)「Twisted Sister」に登場したバニー(Bunny)です。犯罪との戦いに疲れ切ったガールズ3人が、自分たちの負担を減らそうと、博士の研究所の材料(人工甘味料、小枝、ボロ靴、ケミカルXの代わりに謎の薬品など)を集めて自作したことで誕生しました。材料が不完全だったため、バニーは知能が低く身体も歪な巨躯で、担当カラーはラベンダー。警察官を悪者と誤認して逮捕者を逃がす大失敗を犯しますが、最後はガールズの危機を救うため凶悪犯たちを単身で撃破。自らの不安定な肉体の限界を迎えて光となって消滅するという、シリーズ屈指の涙を誘う自己犠牲の幕切れを迎えました。
これに対し、2016年のリブート版でセンセーショナルに登場したのがブリス(Bliss / 本名:Blestina)です。彼女はガールズが生まれる10年前にユートニウム博士が「ケミカルW」を用いて創り出した、ガールズにとっての正真正銘の「実の長女」です。紫色の瞳と長いシアンブルーの髪、ティーンエイジャーの体躯を持つ褐色の肌のキャラクターとしてデザインされました。感情が高ぶるとパワーが暴走してしまう危険性から自ら離脱し、孤島で孤独に暮らしていたという重厚なバックストーリーを持っています。
「4人目の紫色のガール」という共通項からネット上では混同されがちですが、「旧作の悲劇の妹・バニー」と「新シリーズの自立した姉・ブリス」という明確な世代差と設定の違いが存在します。どちらか一方をなかったことにするのではなく、ファクトを正確に切り分けて鑑賞することが、作品世界を正しく理解する鍵となります。