博士課程への進学を検討する際、最も現実的な懸念となるのが「卒業後の進路(出口戦略)」です。OIST修了生の就職先と進路実績は、従来の日本の理系大学院とは大きく一線を画しています。
公表されている修了生追跡データによると、約6割から7割が国内外のアカデミア(学術界)へ進んでおり、スイス連邦工科大学(ETH)、マックス・プランク研究所、東京大学などの世界的一流大学で博士研究員(ポスドク)や助教として採用されています。在学中にトップジャーナルへ筆頭著者として論文を発表する機会が多いため、アカデミアでの市場価値は極めて高く評価されています。
さらに近年急速に存在感を増しているのが、民間企業への就職およびスタートアップの起業です。GoogleやAppleなどのグローバルメガテック企業、外資系製薬企業、データサイエンスやAI分野の先端企業への就職が相次いでいます。全編英語での研究遂行能力と多文化チームを率いた経験は、国境を越えたハイキャリア市場において極めて強力な武器となります。また、OISTキャンパス内に設置されたインキュベーション施設から、自らの研究シーズをもとに沖縄発のディープテック・スタートアップを立ち上げる若手起業家も増加しており、地域経済の枠を超えた展開を見せています。