SNSの時代において、個人の体験談は瞬く間に拡散する。X(旧Twitter)などで「さわやかを食べたあとお腹が痛くなった」というポストを探すと、確かに一定数の声が見つかる。しかし、それらの多くを詳細に分析すると、細菌性食中毒の潜伏期間や症状とは一致しないものが大半を占めている。
食中毒菌による症状は、感染から発症まで数時間から数日を要することが多い。食後30分や1時間で生じる腹痛や下痢の多くは、大量の牛肉の脂質に対する胆汁分泌の遅れや、唐辛子・ニンニクなどの刺激物、冷えた飲み物による消化器官の一時的な過剰反応である可能性が高い。ネット上の拡散情報に過度な恐怖を抱くことなく、症状の推移を冷静に見極める視点が求められる。