大阪における屋外の飲酒文化は、日本の洋酒史そのものと深いゆかりを持つ。サントリーホールディングスの礎を築いた鳥井信治郎の時代から、上方の人々は新しいハイカラな食文化を柔軟に取り入れ、自らの生活様式に合わせて昇華させてきた。本格的な国産ウイスキーやビールを世に送り出したパイオニアの情熱は、時を超えて現在の街の酒場シーンにも色濃く引き継がれている。
時代の変化とともに、外食産業や観光・ホスピタリティ産業は単に飲み物を提供する枠組みを超え、「その場所でしか味わえない情緒と空間体験」の構築へと舵を切った。大衆的な酒場から洗練されたテラスラウンジに至るまで、各店舗が繰り広げる趣向を凝らした演出は、都市生活における最高のリフレッシュ空間として機能している。