インターネットの検索窓には、「サイコパス 有名人 日本」や「ASPD 芸能人 噂の真相」といったキーワードが頻出します。バラエティ番組での過激なドッキリに対する無反応ぶりや、スキャンダル発覚時の悪びれない態度、元共演者へのドライな人間関係などが切り取られ、ネットニュースやSNS上で診断名が一人歩きするケースが目立ちます。
しかし、メディアを通じて見せている姿はあくまで計算されたキャラクター演出やエンタメの枠組みであるケースが大多数です。画面越しに見える「毒舌」「冷酷なツッコミ」「空気を読まない発言」は、視聴率やSNSでの拡散を意図したプロの立ち振る舞いであることが多く、私生活において真に他者の権利を侵害しているわけではありません。
大衆は、常識に縛られず言いたいことを言い放つアウトローな著名人に対して、無意識のうちに「サイコパス的な痛快さ」を投影する傾向があります。法に触れる重大な反社会的行動や、幼少期からの行為障害の履歴が存在しない限り、特定の有名人をASPDと決めつける行為は、医学的にも倫理的にも極めて危うい偏見です。