バルカ共和国での過酷なロケーション。巨大な馬に乗って広大な砂漠を疾走し、現地警察の追撃を跳ね返す野崎の姿は、まさに映画史に残る名場面だった。阿部寛という大優美な存在感がなければ、あのスケール感に負けていただろう。
「仲間は見捨てない」。その泥臭い執念と、国際情勢を瞬時に読み解く知的スペックのギャップ。彼は警察官でありながら、時には法を超えた判断を下す。その危うさと頼もしさの同居こそが、視聴者の心を揺さぶったのだ。単なる正義の味方ではない。裏社会の混沌を味わい尽くした者だけが持つ、独特の「匂い」が彼には漂っていた。