スクリーンの中で深いため息をつき、テンション低めに呟く主人公たち。かつてはサブキャラクターや日陰のポジションに追いやられがちだった省エネ型の人物像が、今や作品の顔として視聴者を魅了している。この現象の背景にあるのは、過剰な刺激に晒され続ける現代人の「共感軸のシフト」だ。
世界を救う大義名分やあふれ出る正義感よりも、「面倒くさい」「できることなら休みたい」という本音を漏らしながらも結果的に職務を果たす姿に、ファンは深い親近感を覚える。無理に熱量を演じない自然体のカッコよさこそが、過熱するデジタル社会に対するカウンターとして機能しているのだ。