心理学における表情研究では、心からの笑い(デュシェンヌ・スマイル)と、意図的に作られた社会的笑い(ソーシャル・スマイル)が明確に区別されます。前者は目元の筋肉(眼輪筋)が収縮するのに対し、後者は口角を上げる筋肉(大頬骨筋)のみが動く特徴を持ちます。
「あはははは」と頻繁に口にする、あるいは多用する人の性格傾向を分析すると、以下の特性が浮かび上がります。
第一に「高い対人調和性と自己犠牲の傾向」です。場の空気が悪くなることを極度に嫌い、自分が我慢してでもその場を丸く収めようとする「いい人」タイプに多く見られます。相手の無理な要求や退屈な話に対しても「あはははは、大丈夫ですよ」と笑って受け流すため、知らず知らずのうちに精神的疲労を蓄積させてしまいます。
第二に「自己防衛意識と本心の隠蔽」です。他者に自分の弱みや本心を知られたくない警戒心の強い人は、乾いた笑いをシールドとして使用します。質問に対して即座に本音で答えず、「あはははは、どうでしょうね」とワンクッション置くことで、心理的距離を一定に保とうとする心理が無意識に働いています。