2030年代半ばを見据えた最大のプロジェクトが、退役を迎えるF-2戦闘機の後継機となる航空自衛隊次期戦闘機の開発です。日本・イギリス・イタリアの3カ国は、次世代戦闘機共同開発計画第6世代戦闘機GCAP(Global Combat Air Programme)を立ち上げ、2035年の初号機配備に向けた詳細設計を本格化させています。
これまでの航空戦力近代化の経緯を振り返ると、日本はベテラン機F-4ファントムの退役を経て、主力機F-15Jの近代化改修(J-MSIP機への電子戦能力付加)とF-35の導入という「第4世代・第5世代のハイ・ロー・ミックス」を進めてきました。しかし、次世代のGCAPはこれらをさらに凌駕する「第6世代」の性能を目標としています。
GCAPに求められているのは、従来のステルス性を上回る低被探知性だけでなく、高性能AIによるパイロットの判断支援、次世代レーダーによる広域索敵、そして大電力レーザー兵装などの将来兵器に対応できる拡張性です。欧州主要国との共同開発によって巨額の開発コストを分担しつつ、最先端技術を自国主導で維持する体制が整えられています。