高校を中退した森内貴寛は、渋谷の街で孤独な日々を過ごしていました。惣菜屋やバーでアルバイトをしながら日銭を稼ぎ、夜は音楽の専門学校に通う日々。当時の彼を知る知人は「かつてNEWSで日本中からチヤホヤされていた面影はまったくなく、ぼろぼろの古着を着て、自分の居場所を探して飢えていた」と証言しています。
転機が訪れたのは2005年。別のバンドで活動していたギタリストのToruが、共通の知人を介して訪れたライブハウスで、別バンドの助っ人として歌っていたTakaの圧倒的な歌声に衝撃を受けたことでした。これがONE OK ROCK結成の経緯の決定的な瞬間です。
ToruはTakaのバイト先へ足繁く通い詰め、携帯電話に何度も着信を残すなど、まさに執念で口説き落としました。Taka自身は当初、再び音楽で表舞台に立つことに強い躊躇を覚えていたといいます。しかし、Toruたちの熱量と「自分たちの音だけで世界を獲りに行く」という剥き出しのパッションに共鳴し、彼は「森内貴寛」という名前を完全に捨て、「Taka」としてリハーサルスタジオのドアを開けたのです。