カリン塔の最上階で保管されている「仙豆」と「超聖水」には、物語の核心に迫る驚くべき事実が隠されている。元々、仙豆は1粒食べれば10日間は空腹を凌げるという貴重な保存食として考案されたものだった。しかし、物語が進むにつれて驚異的な回復効果を持つキーアイテムへと進化を遂げ、数々の死闘において致命傷を負った戦士たちを救い出してきた。
一方で、飲むだけで何倍ものパワーを得られると謳われた「超聖水」の真相は、単なる普通の水であったことが明かされている。巨匠・鳥山明の手によって生み出されたこのエピソードは、安易なパワーアップに頼るのではなく、自らの力で試練を乗り越えることの大切さを描いた名シーンだ。水そのものに効能があったわけではなく、超聖水の壺を奪い取ろうと孫悟空が命懸けでカリン塔を登り、仙猫と格闘を繰り広げた「3日間の修行」そのものが限界を超越する力をもたらしたのである。こうした巧みな伏線と心理描写は、当時の少年漫画におけるファンタジーバトルの常識を覆し、読者に強烈な衝撃を与えた。