ヒグマの不可解さを象徴する最大の場面が、シャンクスに対する徹底的な見下しだ。当時、すでにロジャー海賊団の船員として世界の頂点を見てきたシャンクス。その実力の一端を知る者であれば、軽率に喧嘩を売るはずがない。
にもかかわらず、ヒグマは酒を頭から浴びせ、煙幕を使ってシャンクスらの目の前から易易とルフィを連れ去ってみせた。四皇の見聞色の覇気をかいくぐるほどの逃走術。これはただの山賊に可能な芸当なのだろうか。
一部のディープな読者の間では、ヒグマが聖地マリージョアや「神の騎士団」と何らかの繋がりを持つ元貴族、あるいは潜入工作員だったのではないかという大胆な説が囁かれている。世界政府の威光を後ろ盾にしていたからこそ、海賊に対して異常なまでの強気な姿勢を崩さなかったのだと解釈すれば、あの理解不能なまでの自信にも筋が通る。