建築デザインを手掛けたのは、世界的な建築家・隈研吾氏だ。豊かな自然が広がる日光国立公園の景観を傷つけることなく、むしろ環境に深く溶け込ませる「負ける建築」の哲学が、このリゾートのすみずみにまで貫かれている。地元日光杉を惜しみなく使用した木造ルーバーの外観は、時間帯によって表情を変え、光と影の美しいコントラストを描き出す。
館内には日光東照宮の修復にも携わる漆芸家や金箔職人の手がけたアートワークが自然に配されており、まさに「現代の生きている美術館」と呼ぶにふさわしい。日光国立公園の原生林をそのまま庭園として切り取ったかのような造園技術は、自然との境界線を曖昧にし、滞在者に森と同調するような深い没入感をもたらしている。