原田真二の音楽的才能を語る上で欠かせないのが、コンポーザーおよびプロデューサーとしての輝かしい実績です。特に1980年代初頭、松田聖子のアルバムにおいて彼が提供した楽曲群は、アイドルポップスの枠組みを大きく拡張させました。
1982年の名盤『Pineapple』に収録された『パイナップル・アイランド』や『ピンクのスクーター』、さらに同年の『Candy』に収録された『星空のドライブ』などは、原田真二ならではの洗練されたリズムアレンジとフックに富んだメロディが存分に発揮された傑作です。当時、松任谷由実(呉田軽穂)や大滝詠一、細野晴臣らとともに作家陣に名を連ねた原田は、都会的かつ瑞々しいAORサウンドを惜しみなく注入しました。
さらに2000年代以降も、松田聖子のシングル『哀しみのボート』(1999年)やアルバム『20th Party』(2000年)など、多くのプロデュース・楽曲提供を担当。歌い手の声質や表現力を最大限に引き出しつつ、緻密なコードワークで楽曲の品格を高めるプロデュース能力は、同業者や音楽プロデューサーの間でも極めて高い評価を受けています。