歯が透明になる原因とは?前歯が透ける酸蝕症の危険信号と治し方

歯が透明になる原因とは?前歯が透ける酸蝕症の危険信号と治し方

歯が透明になる原因とは?前歯が透ける酸蝕症の危険信号と治し方とはどんな影響があるのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

むし歯菌が出す酸ではなく、飲食物に含まれる酸や体内からの胃酸によって歯が化学的に溶解する疾患を「酸蝕症」と呼びます。口腔内のpH(水素イオン濃度)が臨界pH5.5以下に低下するとエナメル質の脱灰(ミネラルの溶出)が始まりますが、現代の食生活にはこの基準値を大きく下回る強酸性物質が溢れています。

酸蝕症を引き起こす主な要因は、以下の内的要因と外的要因に大別されます。

1. 外的要因(飲食物や嗜好品)
日常的に摂取する炭酸飲料(pH2.2〜3.0)、柑橘類やフルーツジュース(pH3.0〜3.5)、黒酢や健康酢(pH2.5〜3.0)、ワイン、スポーツドリンクなどは極めて強い酸性を示します。これらを習慣的に「だらだら飲み」したり、就寝直前に摂取する習慣があると、歯が長時間酸に晒され、急速にエナメル質が溶解していきます。

2. 内的要因(体内の胃酸)
強酸(pH1.0〜2.0)である胃酸が逆流性食道炎や嘔吐反射によって口腔内に達するケースです。近年、ストレスや食生活の欧米化に伴い逆流性食道炎を患う成人が急増しており、就寝中の無自覚な胃酸逆流が原因で前歯の裏側や先端が知らぬ間に溶けている症例が臨床現場で多数報告されています。

3. 物理的摩耗(ブラッシング圧・歯ぎしり)
酸によって柔らかくなったエナメル質に、研磨剤入りの歯磨き粉を使った強い力でのブラッシングが加わると、摩耗速度は何倍にも跳ね上がります。また、就寝時の激しい歯ぎしりや食いしばりも先端のエナメル質を物理的に剥離させる大きな要因です。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。