トレーラーハウスの税務上の優位性と並んで注目されているのが、市街化調整区域への設置可能性です。通常、都市計画法に基づく市街化調整区域では、乱開発を防ぐ目的から建物の新築や増改築が厳しく制限されており、行政の開発許可を取得しない限り店舗や住宅を建てることはできません。
しかし、車両扱いとなるトレーラーハウスは「建築基準法第2条第1号に規定する建築物」に該当しないため、市街化調整区域であっても原則として開発許可を受けることなく設置できます。この特性を活かし、農地転用後の遊休地や郊外の観光地において、グランピング施設、カフェ、無人店舗、ワーケーション拠点として活用する事例が急増しました。
過去には自治体ごとに「どこまでを車両とし、どこからを家屋とするか」の判断基準にブレがあり、設置後にトラブルへ発展するケースも散見されました。しかし近年では、国土交通省の技術的助言や日本トレーラーハウス協会が策定した明確な運用ガイドラインが全国の土木事務所・税務課に浸透し、「設置基準を厳格に順守している限り、車両として適正に取り扱う」という運用が標準化されています。