ステッカー・雑貨製造販売業という枠組みを軽々と踏み越え、彼らが提示しているのは新しい都市カルチャーのあり方だ。かつてスケートボードの裏や街角のパイプに貼られていたステッカーは、個人の自己表現のアイコンであり、サブカルチャーの主張そのものだった。その文脈を受け継ぎつつ、現代の日本のポップカルチャー産業と融合させた点がきわめて興味深い。
原宿という街は、常に新しい記号を呑み込み、咀嚼して世界へ発信する。若者たちが自分の持ち物に一枚のステッカーを貼る行為は、SNSのアカウントにプロフィールを書くことと同義だ。店内を巡る客の真剣な眼差しからは、自分を定義するためのパーツを貪欲に探す熱量がひしひしと伝わってくる。