鈴木亮平のキャリアを語る上で欠かせないのが、NHK大河ドラマ『西郷どん』での魂を削るような主演ぶりや、映画『エゴイスト』での繊細極まりない演技だ。『エゴイスト』では数々の映画賞を席巻し、日本アカデミー賞をはじめとする権威ある賞レースでも絶賛を浴びた。
重厚なヒューマンドラマからコミカルなアクションまで自在に行き来する彼の芝居は、徹底した役への同化から生まれる。役に入り込むあまり私生活に影響が出かねない俳優業において、家庭が完全にプライベートな聖域として機能している意味は極めて大きい。
現場を離れれば、一人の夫であり父に戻る。この明快なオンとオフの切り替えが、怪物的とも評される彼の演技力を支える原動力となっている。