遠刈田温泉の街並みを歩くと、どこか懐かしい昭和の風情とともに、凛とした湯の町の矜持が伝わってくる。その中心に堂々と構える遠刈田温泉 神の湯は、青森ヒバを贅沢に使った木造平屋建ての風格ある建物が目印だ。古くから地域住民の生活を支えてきた共同浴場・公衆浴場としての役割を今も忠実に果たしている。
注ぎ込まれる源泉は、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。薄い茶褐色を帯びた透明な湯には細かな湯花が舞い、肌に触れた瞬間に成分の濃さを実感させる。切り傷や冷え性、皮膚の乾燥に良いとされ、古くから「足腰の痛みに効く湯」として湯治客に親しまれてきた。湯船に身を沈めれば、じんわりと芯から温まる感覚に包まれる。