SNSやネット掲示板における食品異物混入に対するネットの反応を検証すると、消費者の感情は「不快感」から「企業の初動対応への不信感」へとシフトしていることが分かります。
「飲食店でスープを飲んでいたらビニール片が出てきたが、店長に『取り替えます』とだけ言われて軽く流された」「袋麺の中に虫が入っていてメーカーに送ったが、調査報告書が届くまでに1カ月以上放置された」といった声が散見されます。消費者が最も憤りを覚えるのは、異物そのものよりも「不誠実な問い合わせ・クレーム対応」です。
一方で、外食や製造の現場責任者からは次のような切実な証言も聞かれます。「1日何万食もの製造ラインで、従業員のまゆ毛1本の落下すら絶対に許されないプレッシャーは過酷を極める。どれほど清掃と点検を徹底しても、家庭内での開封後に落ちた毛髪まで『工場のせいだ』と決めつけられてしまうケースがあり、鑑別機関の精密検査結果が出るまで胃の痛む思いをしている」という声です。消費者と企業の間には、製造リスクに対する認識の乖離が横たわっています。