真矢みきさん(現在は「真矢ミキ」名義でも親しまれる)の原点を語る上で外せないのが、宝塚歌劇団での華々しい活躍です。1981年に第67期生として入団。同期には黒木瞳さんや涼風真世さん、毬藻えりさんといった錚々たるスターが名を連ねる黄金世代の中で、早くからその類まれな華とスター性で注目を集めました。
1995年に花組トップスターに就任すると、その個性は一気に開花します。当時の宝塚における男役といえば、様式美に基づいたクラシカルなメイクやリーゼントヘアが主流でした。しかし、彼女はその既成概念を鮮やかに覆します。ナチュラルなメイクを取り入れ、自前の洗練されたスーツを身にまとい、長めのヘアスタイルをなびかせるなど、現代的でリアルなカッコよさを追求したのです。
その斬新なスタイルは「宝塚の異端児」「ヅカの革命児」と評され、従来のファン層のみならず、感度の高い若者や男性層までをも巻き込む社会現象となりました。当時を知るファンからは「舞台に立つだけで空気が変わる唯一無二のオーラがあった」と今なお語り継がれています。