普段からある程度の浮遊物を自覚していても、「ある日を境に急激に影の数が増えた」「視界の一部がススで覆われたようになった」という変化があったときは最大の警戒が必要です。これは単なる生理的変化にとどまらず、網膜に穴が開く「網膜裂孔」や、そこから膜が剥がれ落ちる「網膜剥離の前兆」である可能性が極めて高いためです。
特に見逃してはならないのが、暗い部屋や夜間に視界の端でピカピカと光が走る「光視症(こうししょう)」を伴うケースです。硝子体が網膜から剥がれようと引っ張る刺激を、脳が「光」と誤認して起こる現象であり、網膜が強く牽引されている危険なサインを意味します。
牽引に耐えきれず網膜の血管が破れると、眼底出血を引き起こして視界が一気に暗くなることもあります。視界の欠損(視野障害)が始まってからの治療は視力低下の後遺症を残すリスクが跳ね上がるため、影の急増を感じた当日の眼科受診が鉄則です。