ここで、消費者の間で広く信じられている「砂糖に関する盲点」を2点解き明かします。
1点目は、三温糖のパッケージ裏面にある原材料表示です。一部の安価な三温糖には「カラメル色素」という表記が見られることがあります。「三温糖は着色料で色をつけているから粗悪品だ」という批判がネット上で散見されますが、これは半分正しく、半分誤解です。
糖蜜を何度も煮詰めて三温糖を製造する際、仕込みのロットや原料の状態によってどうしても色の濃淡にブレが生じます。食品メーカーは製品の見た目や品質の規格を一定に保つため、天然由来のカラメル色素を微量添加して色調を均一に揃えているケースがあります。品質や安全性に問題があるわけではありませんが、純粋に熱のみで色づいた伝統製法の三温糖を好む場合は、原材料欄が「原料糖」のみの製品を選ぶと確実です。
2点目は、砂糖の保存方法と賞味期限に関するルールです。多くの人が「砂糖の袋に賞味期限が印字されていない」ことに疑問を抱きます。食品表示法において、砂糖は極めて水分活性が低く、浸透圧が高いため細菌やカビが繁殖できない安定した食品と定義されており、品質の変化が極めて少ないことから賞味期限の表示が免除されています。
ただし、保存状態が悪いと周囲の湿気や乾燥によってガチガチに固まるトラブルが頻発します。砂糖は急激な乾燥によって結晶同士が結合して固まる性質があるため、開封後は密封容器に入れ、直射日光やコンロ周囲の熱源を避けた冷暗所で常温保存するのが鉄則です。