隊員の待遇改善に向けて、国も手をこまねいてきたわけではありません。総務省が管轄する「地域おこし協力隊」制度では、特別交付税措置として自治体に支給される財政支援の基準が段階的に見直されてきました。最新の地域おこし協力隊制度改正の枠組みでは、隊員1人あたり年間最大約480万円(報償費・給料分の上限に加え、活動経費分などを含む)までの財政措置が講じられています。
このうち、隊員の個人所得に直結する報償費・給与分の上限目安は、かつての月額換算16万6,000円水準から月額20万〜25万円規模(年間280万〜330万円程度)へと引き上げられました。これにより、募集要項に提示される額面給与は以前よりも底上げされる動きを見せています。
見落としてはならないのが、総務省の財政措置はあくまで「国から自治体への特別交付税の上限額」であり、自治体が隊員にその満額を支給する義務はないという制度上のカラクリです。財政に余裕がない小規模自治体や旧態依然とした地域では、国からの算定額よりも低い報酬で隊員を募集しているケースが現在でも散見されます。募集要項を精査する際は、自治体が提示している報酬額の根拠と内訳を徹底的に見極める必要があります。