「カルトナージュ(Cartonnage)」とは、19世紀のフランスで生まれた伝統工芸だ。厚紙(カルトン)を自在にカットし、美しい布や装飾紙を貼り合わせて箱や文具を仕立てていく。
古風なイメージを持たれがちなこの技法だが、その真価は自由度の高さと構造美にある。既製品のプラスチックケースにはない温もりと、置くだけで空間の空気感が引き締まる存在感。緻密なミリ単位の計算と、角を完璧に処理する手先の熟練が求められる世界だ。
伝統の様式美を守りつつも、現代のインテリアやデスク周りに馴染む洗練された色使いとフォルムへ再構築する試みが、今の生活者の感性に強く響いている。