一方で、この感情のトレンドを冷ややかな目で見つめる有識者も少なくない。プラットフォームのアルゴリズムは、ユーザーの過激な感情表現やドラマチックな自虐ネタを優遇する傾向があるからだ。
「情けない自分」を演出し、同情やいいねを集めることが承認欲求を満たす手軽な手段となれば、人々は無意識のうちに自分の失敗や悲劇を大げさに盛るようになる。いわゆる「不幸自慢」「被害者ポジションの競い合い」へと発展するリスクだ。共感が商品化され、SNSのインプレッション稼ぎの道具として自虐が消費されるとき、本当に救いを求めている声が埋もれてしまう懸念も拭えない。