食の楽しさだけでなく、佐土原ならではの奥深い文化覚醒を促す展示も充実している。館内や周辺スペースには、400年以上の伝統を誇る宮崎県の伝統工芸品「佐土原人形」の素朴で愛らしい姿が飾られ、訪れる人々に手仕事の温もりを伝えている。粘土を型に詰めて焼成し、素朴な泥絵の具で着色された土人形は、どこか懐かしく見る者の心を和ませる。
周辺には復元の進む歴史展示施設「鶴松館」や城跡の散策路が整備されており、この拠点を起点として歴史散歩へ繰り出す観光客の姿も目立つ。歴史ファンにとっては、薩摩藩の北の要衝として機能した佐土原のドラマに思いを馳せる格好のスタート地点となっているのだ。